「キノさん!」
「……シズさん?」
たまたま立ち寄った国で知り合うに逢うなんて珍しい。
そう呟いたエルメスの声が聞こえた。
「こんなところで逢うなんて、奇遇ですね……。まあ、この国は旅人が集まるらしいですが。」
「そうですね。まさか俺も、キノさんに会えるとは思いませんでした。ところで何処へ行くんですか?」
そう問われ、首を傾げる。
「……この国の人に、向こうの方に交流の場が有ると聞いたので。折角だから旅の情報でも仕入れようと思いまして。」
「そうですか。じゃあ俺も一緒に行こうかな。良いですか?折角あったのだから、気楽に世間話でも。」
「どちらかと言えば、有益な情報の方が良いですね。」
二人で笑いながら、足をそちらに傾けた。
さっきまで乗っていたエルメスからは降りて、手で押す。
途端に陸君と喧嘩を始めるが、気にしないことにした。

「ここ、ですか。」
「ですね。」
にぎわうカフェから、「いらっしゃい」という声が聞こえた。
「……どうしますか?」
「キノさんはどうしますか?」
「ボクは、チャレンジしようかな……。」
「……じゃあ、俺もお言葉に甘えて。」
「別に誘ってなんて居ませんよ。」
少し笑ったが、シズさんの顔を見ると真剣そのものだった。
それもそのはず、カフェは見るからに女の子受けしそうなデザイン。
勇気を出して足を踏み出そうとしたそのとき。


「旅人さん。」
声が聞こえ、そちらを振り向くと、見るからに「旅人」と言った装いの者だった。
「?」
「そっちは昨日オープンしたカフェだ。こっちが交流広場。あんたら格好いい男が二人で入っていったら餌食になるよ。」
「男って……。」
シズさんが呟くが、ボクは特に気にせずそちらに足を向けた。
「入る前で良かったですね。」
「まあ、どちらにしてもあまりかわりは無いだろうけどね。」




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